2007年3月31日土曜日

設立趣旨

ネイチャー・アンド・ソサエティ研究グループ設立趣旨

 ネイチャー・アンド・ソサエティ研究とは,簡潔に説明すれば,その土地で生きる人々が形成する社会と自然の関わりを解明しようとする研究分野である.日本におけるネイチャー・アンド・ソサエティ研究は,文化人類学,生態人類学,環境人類学,環境社会学などを中心に積極的に行われている.また,人類生態学,農学,林学などの理系諸分野も多くの研究成果をあげている.地理学においても,同様の研究は古くから実施されてきた.しかし,そうした研究を実施する地理学者たちは,主として学際的な研究組織から成るプロジェクト・チームなどで活動し,その成果は地域研究を大枠とする学会,もしくはプロジェクト主催のワークショップやシンポジウムで発表(および投稿)されることが多かった.したがって,地理学関係の学会における活動はそれほど盛んではなかった.

 発起人らは、主として生業、土地・環境資源利用,政治生態,環境史,生態史などの解明を試み,歴史的および空間的な視点から世界各地で自然と知識,自然と社会,環境と政治について研究を行ってきた.この研究グループの設立を契機に,日本地理学会内での関心を啓発し,研究をより深化させ,地理学者によるネイチャー・アンド・ソサエティ研究の成果を国内外に発信していきたい.また,発起人らは,主として人文地理学を専門としているが,研究グループ設立後は、積極的に自然地理学を専門とする学会員に働きかけて参加してもらう.加えて,本研究グループを母体にして,科研費等の資金獲得および学術書出版などを試み,大学院生やポスドクなどの若手研究者に対して調査資金と研究成果を執筆する機会を提供し,この分野の将来的発展を目指したい。(文責:横山 智)

・発起人(五十音順)
  ・池口明子(横浜国立大学・教育人間科学部・講師)
  ・池谷和信(国立民族学博物館民族社会研究部・助教授)
  ・佐藤廉也(九州大学大学院比較社会文化研究院・助教授)
  ・田和正孝(関西学院大学文学部・教授)
  ・野中健一(総合地球環境学研究所研究部・助教授)
  ・横山智(熊本大学文学部・助教授):グループ代表者